2007.11.24
【京都府】
長岡天満宮 錦水亭(Map)
3連休の中日で、雲ひとつ無い晴天に恵まれた絶好の行楽日和。
京都各地の紅葉の名所も軒並み「見ごろ」となり、人が出るのもうなずけるお日柄です。
阪急電車(関西では○○電車と呼びます)のホームに交通整理員(もしくはお尻押し隊)が出ているのには驚きましたが、特に急ぎの用事のないわたしは各停でのんびりと……
本日は、紅葉スポットだけの予定なので、通り道でもある長岡天満宮にちょっと寄り道していきました。
境内にあって、池の上に客席を設けている料亭の錦水亭付近では、さすが手を入れているであろう見事な紅葉が見られました。
お客さんも結構入っているようでしたが、周辺を散策してベンチで弁当を広げている熟年カップルも多くいて、それもまた気持ちのよさそうな陽気でしたから、甲乙つけがたい感じです。
光明寺(Map)
新聞やウェブなどの「京都紅葉情報」のトップに名前が出ている「光明寺」って?
全然知らなかったのですが、長岡天満宮の近くとのことなので行ってみましたが、歩いたら30分もかかった……
行きと帰りは別の道(ぐるっと回る参道)で、そのどちらももみじのトンネルになっており、なるほど迫力はなかなかのものでした。
紅葉って、桜のように一斉に色づくわけではなく「満開」とはいかないので表現は難しいのですが「見ごろ」とは実にうまい言い回しだと思います。確かに今日は「見ごろ」という印象です。
なので、緩やかな石段を覆う紅葉の名所などは、広角で撮ると色がまばらになってしまうので、トンネルなどではいいの撮れませんでした。
この季節ってのは何にも考えずに、ただ紅葉をポカーンと口を開けて眺めていられる(ミーハー的になれる)からいいですよね(春もそうだったんじゃありません?)。
そんな時はこのお寺がどんな歴史を持っているか、なんて一切考えませんものね。
ここにもガイド(タクシーの運ちゃんやバスガイド)さんがたくさんいて助かるのですが、韓国のガイドさんが韓国の人に日本語で案内しているのには驚きました。
「ココ撮ッテモ、作品ニナラナイヨ!」などと日本語で声をかけて、世間話は韓国語でしゃべっています。
普通、日本人が海外へ行ったら日本語で案内してもらうと思うのですが、日本語習得ツアーか何かだったのだろうか?
こちらは日本人のガイドさんの話。
地元のガイドの人はたちは、なんでみな同じように「まだまだ」「もっといいんですよ」「こんなもんじゃないんだから!」と、自慢げに話すのでしょうか?
「今度はその、もの凄いのを是非見にきたいわ」「逃げやしませんからまたいらしてください」などと言うくせに、本心では「本当にいいものはあんたらには見せたりしないんだから」っていう気質が、最近分かるようになってきた気がします。
別に意地悪なわけじゃないんですが安く売りたくないと言うのか、一見さんには教えられないともったいぶって敬意を払わせたい気分と言うのか、裏返すと「人見知りの寂しがりや」みたいな面があると感じるようになりました。
とっつきにくいかも知れませんが、人間ですからお付き合いから打ち解けていくと思うんですがね。
東福寺(Map)
前回来たとき「これが紅葉したらスゲェぞ!」のインパクトが強く、この秋の本命と言うかある意味「怖いモノ見たさ」的な面もあり、ここだけは来てみようと思っていました。
電車降りてホームでまず一服。
人の波が改札を出られない様子を見て、北鎌倉の駅を思い出しました。
改札を出ればもう人ごみで、帰りがけのおっさんの「季節はずれの初詣に来たみたいだなぁ」の言葉にも「それは織り込み済み」と平静を装いながら裏道へ。
とは言え歩きやすいのも最初だけで、進むにつれて徐々に混雑が激しくなり「入らなくても、ここからの景色だけは」と臥雲橋から通天橋をのぞんでみればこのありさま(上写真)……
橋が落っこちるんじゃないか、という人の群れに笑っちゃいました(きっと清水寺も舞台が落ちてしまいそうな混雑だったのでは?)。
3時半ころに着けばいいかと思っていたら、この大混雑に時間を繰り上げられてしまい、もう拝観受付は終了とのこと。
そりゃそうだよ、その時点で境内にとぐろを巻いている順番待ち(拝観券を持っている人)の列は300mじゃ済まないだろうし、何時ごろ入れるのだろう? というものでしたから……
きっと行列を見たらイヤになるだろうと思いながらも来たわたしですが、そんな様子(怖いモノ)が見たくて来たんだっけ? という混雑ぶりでした。
1400年頃に架けられた橋だそうですが、紅葉を楽しめるように整備を始め、現在のような植生になったのは江戸時代だそうです。
数百年という時間をかけてこの風景を作り上げてきたことに敬意を表したいと思いますが、現代のこの光景を見れば尽力された方々も満足できることでしょう(それにしても多すぎ?)。
この橋は南北に伸びていて、写真右手が南になります。
なので、写真右側の木々は斜面の陰になり日が当たりにくい場所となります。
紅葉は日の当たる部分から色づくそうなので、この場所で左右の木々が同時に色づく光景を目にすることは、非常にまれな機会なのではないかと思われます(負け惜しみかい?)。
まあそれでも、東福寺の「秋祭り(?)」に参加できたという満足感は得られました。
──橋の上からは、もの凄い絶景だったりして……
通天橋の裏手奧の方で写真(右下)を撮っていたら、若いアベックの娘さんが
「京都ってひどいところね」
と、楽しみにしていた通天橋に入れなかったのでしょうか、ガックリと肩を落としてすねていました。
男としても、声の掛けようがないよね……
(別れ話だったりして……)
現在の京都の秋では、キャパシティをはるかに超えているにもかかわらずそのオーバーフロー分までどうやって取り込もうか、という金勘定ばかりに躍起でサービスを顧みない商売をするやからがとても目に付きます(東京資本とは決めつけませんが京都にも金の亡者はいます)。
観光客側がそれに気付いて熱を冷まして、冷静な目でサービスを吟味することがまず大切で、そういう低品質のものを京都から淘汰していくような意識も必要かも知れません。
それでも人が集まっちゃうんだから、どうにかしてあげないといかんでしょ!?
「京都って素敵なところね」って思わせてあげられるように……(オレ、観光協会かなんかで働こうかなぁ)
テレビで見たのですが、市の景観条例で市民の財産を制限してでも町並みの景観を守ろう、という取り組みが始まっているそうです。
制限の及ばなかった新築のビルが耐久年数をむかえ取り壊される(数十年先)まで待って「その跡地をどう利用しようか?」と考えようというのです。
「六本木ヒルズ、壊す時大変そうだよねぇ。でも次はもっとスゴイビルが建つんじゃない?」というインパクトではなく「京都らしい建物ってどんなものが考えられる?」と知恵を絞って、みんなで町を作っていこうとする姿勢がここにはあります。
そんなことのできる都市が他にあるでしょうか?
歴史的建造物や町並み保存のために美観地区に指定したり、竹富島は小さな島ですが島ぐるみで取り組んでいたりと、限られた地域では実在しますが、それを都市でやるなどとは他ではちょっと考えられない取り組みに思われます。
それは確かに、地域への愛着を共感し合える人々が暮らしている場所でなければ実現できないと思えますが、逆に多くの人たちが同じ目的意識を共有できたなら、京都のような都市でも実現可能なのではないか? と思えてきます。
郷土への「美意識」というものを人々が共有している地域って、暮らしてみたいと思いませんか?
沖縄のライバルは京都、相手に不足はないというか、結構まじめに考えたりしています。
前日の奈良に続いて、この日も歩いちゃったもんですから翌日の日曜はもうグッタリでした……
2 件のコメント:
真相を見に来ました。京都いいですねー毎年紅葉を見にどっかでかけるんですが、今年は風邪が長引いてまだ行ってません。九州はだめな年だと、紅葉する前にかれちゃうんですよね。自分が初めて京都の紅葉見に行ったときは、紅葉よりも地元民と観光客が入り乱れて乗る初めてのすし詰めバスに興奮したりしてました。
今日乗った混雑してるバスの中で、みやこめっせの就職説明会(?)に向かう女子大生らしい二人連れが「○子もそうらしいのよ、何かみんなクリスマス前に暴走し過ぎ!」と大声で話しているわけで、そばにいたおばあさんなんかはヨロヨロと離れていくわけで…
そのうえ彼女らの「いまどきの若い子って何考えてるんだろう」の話しに、余計に分からなくなるばかりで…
東京では、そんな場に居合わせなかっただけかもしれないけど、ちょと驚いたボクは……
──他でも感じたのですが、何かこっちの娘って結構あけすけじゃない?
関係ない話しですが、今日の出来事でした。
風邪はやく直してください。
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