2007/08/07

京都のミニシアター&名画座について

2007.07

 京都の映画館(Map)

 2007.07.21 『サイドカーに犬』
 「京都みなみ会館」は東寺の近くにあるので、その町並みからは当たり前のように「あのデッカイ」五重塔が見える訳ですけど、そんな町の風景ってとてもいいものだなあ、と感じ入ってしまいました。
 その映画館は、近ごろでは絶滅してしまったと思える名画座の空気を守り続けている劇場です。
 時間帯で上映作品を掛け替えており、前の回まで「市川雷蔵特集」をやっていて、それがまた20人以上は入っているんですよ(『サイドカー…』にも20人以上入っていました)。今どき名画座にそんなに人は入らないですよ!

 「京都シネマ」というミニシアター系の劇場が烏丸(繁華街)にあるのですが、ここもスゴイ盛況で驚きました。
 ──以前『長い散歩』『しゃべれども、しゃべれども』を観ましたが、館内に熱気があるのですよ。
 京都は、人口に対する映画館の数が少ないのだろうか?(調べたわけではありません)
 はたまた映画好き、それもマニアックなファンが多いのか、娯楽が少ないのか、わたしが通うような映画館なのに人が多いのです。
 ──大阪(梅田)や高槻はガラガラなんですけどね。
 まあ、尺度はいろいろあると思いますが、わたしが感じた映画館の状況からすると、京都にはわたしと同じような偏屈な嗜好を持った人が多いのではないか? という印象があります。
 古い人間(オールドタイプ)なのか、珍しモノ好きなのか、世の中に流されたくないと思っている事だけは確からしいと思われます。
 別に仲間になりたいとは思いませんが「好きだなぁ、そんな人間が棲む町」って。
 変人(?)でも、風変わりでも、迎合的にならずに、生きていける町なんだと思います。
 とは言え、京都人気風の底流まではまだまだ分かってないと思いますよ。何せ、体裁と内面の違いがハッキリと違う気質の町ですから……


 2007.07.28 『夕凪の街 桜の国』
 「MOVIX京都」という新京極の繁華街の映画館で観ました。
 京都で最も賑わう映画複合施設だけあってガキや若者に圧倒されましたが、本作の上映シアターだけはカサカサとした空気(落ち着いた年齢の観客が多い)が漂っていました。それでも数えるのが面倒になるくらい(30人以上)入っていました。


 高槻のTOHOシネマズは先日閉館し、施設を近所の松竹系の興行会社に譲渡しました。統合されてからの成績はとても良さそうな印象です(夏休みだしね)。
 話題作を売りにする映画館という商業施設の成否は、地域の人口に比例してしまうものでしょうから、現在がおかしいだけでいずれまた淘汰されていくと思われます。
 そんなあおりを食わされるばかりのミニシアター系映画はどうすればいいのだろうか?
 田舎へ行くほど観る機会が減ってしまう現状(やっていても期間が短い等)の打破には、オンデマンドレンタルが実現すれば非常に有効なのでは? と思われます(単に自分が便利なだけ?)。
 ──だって、こっちにはTSUTAYA恵比寿ガーデンプレイス店みたいなレンタル店ないですから、オンラインでお願いしますよ!
 映画館という場は大切なのですが、観られなくてはどんどん興味が薄れていってしまうと思うので、オンデマンドレンタルで関心をつないで映画館にも来てもらう。
 そんな状況になってくれるとわたしはとても便利だと思うのですが、よけいにミニシアターはあおりを受けてしまうのかも知れませんね……
 ガンバレとか言いながらも、これは背信的な願望なのかも知れません。

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