2007.08.25
【京都府/滋賀県】 県境とは言え、滋賀県側になりますね。
横川(よかわ)(Map)
昔からの修行の地を、避暑地だなんて言ったらバチが当たるだろうか?
山頂が848mですから、高原の涼しさは求められなくても多少は楽だといいな、程度の期待を持ちながら行ってみたのですが、それが体感できました! 30度前後だったんじゃないかな(午後2時頃着)「うわ、楽だ!」の印象がうれしくて「来てよかった」なんて言ったら仏様にしかられそうです……
と言うのも、本日はJR京都駅からバスに乗ったのですが、その行列を目にしてクラッと来ました。「山道を登るバスに1時間も立って乗るの?」と。
代案と考えていた東福寺周辺は市内なのでとても暑そうだ、と悩んだ結果だったのでその喜びもひとしおです(どういう動機やねん!)。
実は延暦寺は2度目で、最初の時は毎度の事ながら何も調べずに行って、おまけにブラブラふもとで時間を使いすぎてしまい、後述の東塔(とうどう)しか見られませんでした。
ここを回るには、シャトルバスの時間を調べるなどちゃんとした計画が必要であることを学んで帰りました。
ここはいわゆる「テーマパーク」的な場所で、主催者側が意図した行動計画に沿わないと回れない、という実に不便(嫌い)な場所になっています。
自動車であれば自由に動けますが、有料道路は結構高そうです。
比叡山延暦寺とは、その名の寺があるわけではなく「横川」「西塔」「東塔」(東塔がメイン)を総じて呼ばれる(いわゆる山の)名称です。
イメージとしては、弁慶をはじめとした武勇にたけた僧侶が立てこもる「独立自治を目指す集団」の印象が強く、どこかの国の宗派対立を想起してしまい、いいものを持ち合わせていませんでした。
現在でもその名残として「山は延暦寺のもの」(治外法権)的な商売をしているように見受けられ、この先は「テーマパーク」なので入場料と指定交通機関の利用料が必要です、とどこが違うの? と感じてしまいます。それを国に認めさせているのか、工作をしているのか分かりませんが「やはり変!」という印象を受けました(高野山は駐車料も何も取られなかったと思う)。
でも業績的には、浄土宗の法然、浄土真宗の親鸞、臨済宗の栄西、曹洞宗の道元、日蓮宗の日蓮などを輩出した「日本仏教の大学(修行所)」と言われるわけですから、修行の場としては素晴らしい環境だったに違いありません。
西塔(さいとう)(Map)
撮り方が下手なので分かりづらいかも知れませんが、雑誌などで目にする絵です。苔がとてもきれいでした。
後ろの建物は常行堂といい、右側に同じ構造の法華堂というお堂があり、その間が橋のような廊下でつながれています。
その廊下の部分を弁慶が担いで山を登ってきたと伝えられ、「弁慶のにない(かついだ)堂」と呼ばれているそうです。弁慶という男「どんだけー?」(使い方合ってます?)。
比叡山全体に言えるのですが立派な杉木立ちが印象的で、中でも西塔の最も大きな建造物である釈迦堂横にそびえる立派な三本杉(勝手に命名しました)には、うならされました。
東塔(とうどう)(Map)
参拝者が石を積んだと思われる、願いが詰まってしまった石塔です。この光景から一休さんのようにとんちを効かせて、新しいお祈りの方法を提案してくれると、また来ようという人が増えるのでは? ってのは不謹慎?
下の写真奧が根本中堂で、非常に大きな建造物です。
門を入った中庭がとても絵になる場所なのですが「撮影禁止」の看板があるので、日本人としてはこういう場での不道徳は慎もうという意識が働きます。ここ延暦寺も世界遺産なので「ガイジン、ぎょうさんおるでー」「カンジ、わかりませーん」……
そんなの当たり前なわけで、カメラ禁止のマークとか貼らないとダメじゃないかと思いますが、仏閣にあのマークは無粋です。てことは、撮られても仕方ないと思っているの? 確かに防ぎようもないのですが、やはり日本人ですから……
根本中堂の中はかなり広く、護摩焚きをする座は「ゆく年、くる年」で見たことがあります。
そういうオープンさは密教らしくないのではと思いましたが、最澄(伝教大師)が開いた「日本的宗教大学」において、日本の文化・生活向けに解釈し直され布教されたと考えれば、その後の繁栄が理解できるのではと感じました。
帰り着いたJR高槻駅に降り立った瞬間「何だ、この暑さは!」と体感したものは正しかったようで、比叡山ふもとの夕方の気温は29度、ここ高槻は33度なんですって。
やっぱり、避暑地に違いなかったようです……
P.S. こちらに越してきてちょうど1年になりました。夏の暑さに慣れたと言うか、諦められるようになってきました。「あるがまま」への第一歩と受け止めています。
2007/08/25
2007/08/19
猛暑の中に涼を求めて──保津川下り
2007.08.14
【京都府】
保津川(Map)
そんな暑い中をよく出歩くヤツだ、と思われるかも知れません。
現在の高槻の家は新築(築2年)なのですが、それゆえに「空気循環」を考慮しすぎて、クーラーで冷やしても外気の熱風が天井裏から入ってきて昼間は暑くて居られないような部屋なんです(西日もまともに受けるし)。
そんな部屋をガンガン冷やしてじっとしているより、アウトドアで汗を流した方がイイと思い、出かける機会が増えているということなんです……
本日は、JR嵯峨野線の亀岡駅近くから、嵐山まで保津川(嵐山では桂川)を16km下っていきます。
待合所までは汗をしたたらせていたのですが、水面に降り船に乗った瞬間から「納涼」という風が吹き始め、子どもの頃に川で遊んだ夏休みの空気に包まれたような気分に浸り込んでいきました。
桂から亀岡までバスに乗ったのですが、ちょうどお盆の時期で道が混んでおりハラハラしましたが、何とか最終便に間に合いました。
嵯峨嵐山からトロッコ列車が走っていますが、混雑しているだろうと今回はパスしました。きっと、トロッコ列車は暑かったと思いますよ。
400年の歴史(?)のたまものなのか、結構水路を人工的に整備しているようです。水量によってルートが3つある場所もあるそうです。そりゃあ、安全第一ですから……
船頭さんは船に3人乗っていて交代制なのですが、漕ぎ手は大変そうです。
川下りとは言えずっと急流が続くわけではなく、逆に流れの緩やかな場所の方が時間的には圧倒的に長いのですから……
座った場所がちょうどオールのしぶきがかかる席(前から2列目の右端)だったので、涼を感じるにはいいのですがカメラを構えられなかったのは残念でした。
3,900円という料金(判断はお任せします)を払ってのイベントですから、タップリ楽しませてくれている(?)のかも知れませんが、1時間40分というのは長かったという印象があります。お尻が痛くなっちゃいました。
終点が近づくと、醤油の焼けた(焼きだんご)においが漂ってきます。動力を付けた売店船が、手こぎの観光船に寄ってきて商売を始めるのですが、それが結構売れています。
その売店船に引いてもらって、船の漕ぎ手は「おおきに、ありがとう」と一息つけるという、見事な商売の連係プレーが成立しています。さすがです……
観光川下りという(時間にゆとりのない場合が多いので他ではほとんど乗ったことありません)身をゆだねるしかないひとときを涼しく過ごせ、心身共にリラックスできたと思います。本当に、暑さなんて忘れていましたもの……
嵐山で下船した瞬間に(夕方なのに)汗がにじんできて「ああ、現実!」を受け止めた時の落差は、結構大きいものでした。
渡月橋を望む桂川の川岸(下写真)で一服していても、汗が出てきます。「さぁ、涼しい電車に乗って帰ろう!」と現実に戻っていくのでした……
終わった後に、そんなため息が出るほどの清涼感・満足感を味わわせてくれた川下りでした。
【京都府】
保津川(Map)
そんな暑い中をよく出歩くヤツだ、と思われるかも知れません。
現在の高槻の家は新築(築2年)なのですが、それゆえに「空気循環」を考慮しすぎて、クーラーで冷やしても外気の熱風が天井裏から入ってきて昼間は暑くて居られないような部屋なんです(西日もまともに受けるし)。
そんな部屋をガンガン冷やしてじっとしているより、アウトドアで汗を流した方がイイと思い、出かける機会が増えているということなんです……
本日は、JR嵯峨野線の亀岡駅近くから、嵐山まで保津川(嵐山では桂川)を16km下っていきます。
待合所までは汗をしたたらせていたのですが、水面に降り船に乗った瞬間から「納涼」という風が吹き始め、子どもの頃に川で遊んだ夏休みの空気に包まれたような気分に浸り込んでいきました。
桂から亀岡までバスに乗ったのですが、ちょうどお盆の時期で道が混んでおりハラハラしましたが、何とか最終便に間に合いました。
嵯峨嵐山からトロッコ列車が走っていますが、混雑しているだろうと今回はパスしました。きっと、トロッコ列車は暑かったと思いますよ。
400年の歴史(?)のたまものなのか、結構水路を人工的に整備しているようです。水量によってルートが3つある場所もあるそうです。そりゃあ、安全第一ですから……
船頭さんは船に3人乗っていて交代制なのですが、漕ぎ手は大変そうです。
川下りとは言えずっと急流が続くわけではなく、逆に流れの緩やかな場所の方が時間的には圧倒的に長いのですから……
座った場所がちょうどオールのしぶきがかかる席(前から2列目の右端)だったので、涼を感じるにはいいのですがカメラを構えられなかったのは残念でした。
3,900円という料金(判断はお任せします)を払ってのイベントですから、タップリ楽しませてくれている(?)のかも知れませんが、1時間40分というのは長かったという印象があります。お尻が痛くなっちゃいました。
終点が近づくと、醤油の焼けた(焼きだんご)においが漂ってきます。動力を付けた売店船が、手こぎの観光船に寄ってきて商売を始めるのですが、それが結構売れています。
その売店船に引いてもらって、船の漕ぎ手は「おおきに、ありがとう」と一息つけるという、見事な商売の連係プレーが成立しています。さすがです……
観光川下りという(時間にゆとりのない場合が多いので他ではほとんど乗ったことありません)身をゆだねるしかないひとときを涼しく過ごせ、心身共にリラックスできたと思います。本当に、暑さなんて忘れていましたもの……
嵐山で下船した瞬間に(夕方なのに)汗がにじんできて「ああ、現実!」を受け止めた時の落差は、結構大きいものでした。
渡月橋を望む桂川の川岸(下写真)で一服していても、汗が出てきます。「さぁ、涼しい電車に乗って帰ろう!」と現実に戻っていくのでした……
終わった後に、そんなため息が出るほどの清涼感・満足感を味わわせてくれた川下りでした。
2007/08/14
京の奥座敷──貴船(きぶね)
2007.08.11
【京都府】
貴船(Map)
メディアでは川の上に座敷を作った「川床」の絵しか見ておらず、あんなにも料亭が軒を並べる観光地だとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。
川幅5mくらいの貴船川全面に座敷を設営して、屋根やよしずで囲ってあり座敷はかなり暗そうで、どこもちょうちんがたくさん下がっています。
周辺は結構険しい谷筋なので平坦な土地は狭く、川岸に道路が通っているのでイメージとしては
山\料亭〜道路 /山
\川床/
(これで伝わるだろうか?)
ですから、お店で作られた料理をお盆にのせた仲居さんが道路を渡って川床へ向かいます。
その光景を見ていて、東京湾の屋形船の光景を想起しました。山と海では全然違うのですが、どちらも客受けが良さそうな環境で無理矢理に料理を見繕っているような印象では、同じじゃないかと思いました。
もちろん、中には本格的なお店もあると思うし温泉のある宿もありますが、全体から受ける印象としては雰囲気と涼しさ(山中ですから市街より涼しいのは当たり前)が売り物の観光地というイメージです。
そういう商売に関して京都は「エグイ」くらいの印象があります(いまどきは、どこもそうなのかも知れませんが)。
道すがら「蛍の名所」の看板を見かけました。蛍が棲めるくらいキレイな川かと思いきや、人の多さと水質は反比例することはこちとら学習済みで、ここも前例通りのものでした。行かれる場合は、できるだけ上流のお店を選ばれた方がよろしいかと……
でも、見聞として行って良かったと思います。
貴船神社(Map)
見晴らし用の建物なのですが、川面はお店のよしずに覆われているためこの季節には意味をなさなくなっています。きっと雪の残る冬などは、いい風情なのかも知れません。
水を司る神様だそうで、昔から雨乞いがよく行われてきたそうです。晴れの願いには白馬が、雨の願いには黒馬が奉納されたものが、馬に代わって木の板に描いた馬が奉納されそれが絵馬の発祥となったそうです(何か、前にもどこかで書いたような気がしますが……)
右の写真は、水が枯れてて誰も見向きもしませんが、きっとご本尊的なものだろうと思って撮りました。そりゃ、水が流れてなきゃみな通り過ぎてゆくよねぇ。
ここも陰陽師人気のおかげで若い女性が多いそうですが、縁結びの前に自分のみずみずしさが保てるようにお願いするのが先なのではないかと思いましたが「余計なお世話よ!」の声が聞こえてきそうです……
この山中で、久しぶりにヒグラシの声を聞きました。
関東では、ミンミンゼミ、アブラゼミが多いのですが、高槻では「シャーシャー」のクマゼミの大合唱が結構やかましかった7月です。
報告を聞いてみれば、今年はクマゼミが大発生したそうで、光ファイバーのケーブルに産卵しようとして、通信障害が発生するくらいだったそうです。でも、8月に入って大分静かになりました。
クマゼミは季節(初夏と盛夏)の違いかも知れませんが、ヒグラシは生息地域が違うということもあり、その鳴き声が聞こえる場所の風情を感じさせてくれる気がして、とても和めました。
貴船へは「叡山電鉄」(京阪電鉄系列)に乗って行きます。下車駅は「貴船口」で、次が終点の「鞍馬」で鞍馬寺の下車駅です。
2両編成の路面電車的な車両なのですが、秋の紅葉の季節用に(? でも、そうだと思う)パノラマカー的な構造になっています。
窓が天井近くまで広くとられていて、片側の座席が窓を向いて配置されています。その席から紅葉を眺められたら最高だろうなぁ、と思うのですが、昨秋書いたと思いますが山手線並の大混雑です。
この日も、帰りは座れませんでした……
以前にも書きましたが、京阪電鉄の「おけいはん」(マスコットガール)覚えていますか?
わたしも久しぶりに広告を見たのですが、現在は五山送り火のポスター(8月16日だそうです。テレビでやってくれないかなぁ?)になっていました。
何だか見る度に報告してますが、季節感があってコンセプトがとてもいい京都の宣伝広告だと思っています。
これが日本人の季節感だと思うなぁー。
帰りがけに(6時半ころ)四条大橋を通りました。お盆休みもあってか、鴨川沿いの納涼床は大盛況でした。
確かに昼間よりは幾分暑さも引いているとは思いますが、汗をふきふき飲んでいるだろう気温だと思われます。
これも「雰囲気を買う」ということだと思いますが、そんなやせ我慢も日本人気質として理解できると思います。
やせ我慢はあまりしたくありませんが、それを「粋」と感じる感性がなくなってしまうと、日本人も結構つまらないものになってしまうような気がします。
だからなのでしょうか、そんな光景を見ても、まだ「あそこで飲んでみたい」とわたしは思っています……
【追記】
2007.08.16
五山送り火
地方版かも知れませんが、NHKで京都・五山送り火(大文字焼き)の中継番組を見ることができました。
お盆に里帰りした霊魂が「あの世」に帰る姿を見送ろう、そんな行事が京都の街を挙げて行われること(街中はライトダウンしている)に、大晦日の「ゆく年来る年」とは違う「おごそかさ」が感じられました。
確かにショー的要素はあるものの、あの五つの送り火が目に出来る場所で暮らす信仰心の無い人であっても、身近な先人の霊を祈ることが習慣になることも考えられる訳で、その継続によって「文化」になってきたのではないかと思われました。
その中継で紹介された(点火の順)
・右大文字:弘法大師堂でおこされた火からすべての行事が始まること。
・妙法(妙と法の文字が2カ所同時に点火される):ある時代に比叡山から迫害を受けた日蓮宗の信徒が生活する集落の人々が、それに負けぬように「南無妙法蓮華経」から妙法の文字を送り火にし、現在もその集落の人々が行事を守っているとのこと。
・舟形:若者たちが担当する最も大きな送り火だそうで、少ない人数で走って点火する。
・左大文字:「大」の文字の書き順に点火されていく。
・鳥居形:点火場所に松明が用意されているのではなく、親火から点火されたものをそれぞれの場所に運んで行って設置する。
など、それぞれのバックグラウンドには「ありがたいお話し」が込められていそうです。
それぞれの特徴が、この行事の裾野を広げようという努力のたまものであることを知り、それを現代の人たちがしっかりと受け継いでいるという姿に感銘を受けました。
お盆という行事にこれまでなじみの無かった身としては「これが日本の故郷(原風景)なのかも知れない」と、テレビに見入っておりました。
ただ本日こちらはこの夏一番の暑さで(明日更新するかは分かりませんが)、午前0時でも30度近くあるような一日でしたので、住んでいるなら別にしても、それを観に行くことは多分ないのではないか、と思います(本当に、その場にいなければ意味がないこと理解していますが)。
【京都府】
貴船(Map)
メディアでは川の上に座敷を作った「川床」の絵しか見ておらず、あんなにも料亭が軒を並べる観光地だとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。
川幅5mくらいの貴船川全面に座敷を設営して、屋根やよしずで囲ってあり座敷はかなり暗そうで、どこもちょうちんがたくさん下がっています。
周辺は結構険しい谷筋なので平坦な土地は狭く、川岸に道路が通っているのでイメージとしては
山\料亭〜道路 /山
\川床/
(これで伝わるだろうか?)
ですから、お店で作られた料理をお盆にのせた仲居さんが道路を渡って川床へ向かいます。
その光景を見ていて、東京湾の屋形船の光景を想起しました。山と海では全然違うのですが、どちらも客受けが良さそうな環境で無理矢理に料理を見繕っているような印象では、同じじゃないかと思いました。
もちろん、中には本格的なお店もあると思うし温泉のある宿もありますが、全体から受ける印象としては雰囲気と涼しさ(山中ですから市街より涼しいのは当たり前)が売り物の観光地というイメージです。
そういう商売に関して京都は「エグイ」くらいの印象があります(いまどきは、どこもそうなのかも知れませんが)。
道すがら「蛍の名所」の看板を見かけました。蛍が棲めるくらいキレイな川かと思いきや、人の多さと水質は反比例することはこちとら学習済みで、ここも前例通りのものでした。行かれる場合は、できるだけ上流のお店を選ばれた方がよろしいかと……
でも、見聞として行って良かったと思います。
貴船神社(Map)
見晴らし用の建物なのですが、川面はお店のよしずに覆われているためこの季節には意味をなさなくなっています。きっと雪の残る冬などは、いい風情なのかも知れません。
水を司る神様だそうで、昔から雨乞いがよく行われてきたそうです。晴れの願いには白馬が、雨の願いには黒馬が奉納されたものが、馬に代わって木の板に描いた馬が奉納されそれが絵馬の発祥となったそうです(何か、前にもどこかで書いたような気がしますが……)
右の写真は、水が枯れてて誰も見向きもしませんが、きっとご本尊的なものだろうと思って撮りました。そりゃ、水が流れてなきゃみな通り過ぎてゆくよねぇ。
ここも陰陽師人気のおかげで若い女性が多いそうですが、縁結びの前に自分のみずみずしさが保てるようにお願いするのが先なのではないかと思いましたが「余計なお世話よ!」の声が聞こえてきそうです……
この山中で、久しぶりにヒグラシの声を聞きました。
関東では、ミンミンゼミ、アブラゼミが多いのですが、高槻では「シャーシャー」のクマゼミの大合唱が結構やかましかった7月です。
報告を聞いてみれば、今年はクマゼミが大発生したそうで、光ファイバーのケーブルに産卵しようとして、通信障害が発生するくらいだったそうです。でも、8月に入って大分静かになりました。
クマゼミは季節(初夏と盛夏)の違いかも知れませんが、ヒグラシは生息地域が違うということもあり、その鳴き声が聞こえる場所の風情を感じさせてくれる気がして、とても和めました。
貴船へは「叡山電鉄」(京阪電鉄系列)に乗って行きます。下車駅は「貴船口」で、次が終点の「鞍馬」で鞍馬寺の下車駅です。
2両編成の路面電車的な車両なのですが、秋の紅葉の季節用に(? でも、そうだと思う)パノラマカー的な構造になっています。
窓が天井近くまで広くとられていて、片側の座席が窓を向いて配置されています。その席から紅葉を眺められたら最高だろうなぁ、と思うのですが、昨秋書いたと思いますが山手線並の大混雑です。
この日も、帰りは座れませんでした……
以前にも書きましたが、京阪電鉄の「おけいはん」(マスコットガール)覚えていますか?
わたしも久しぶりに広告を見たのですが、現在は五山送り火のポスター(8月16日だそうです。テレビでやってくれないかなぁ?)になっていました。
何だか見る度に報告してますが、季節感があってコンセプトがとてもいい京都の宣伝広告だと思っています。
これが日本人の季節感だと思うなぁー。
帰りがけに(6時半ころ)四条大橋を通りました。お盆休みもあってか、鴨川沿いの納涼床は大盛況でした。
確かに昼間よりは幾分暑さも引いているとは思いますが、汗をふきふき飲んでいるだろう気温だと思われます。
これも「雰囲気を買う」ということだと思いますが、そんなやせ我慢も日本人気質として理解できると思います。
やせ我慢はあまりしたくありませんが、それを「粋」と感じる感性がなくなってしまうと、日本人も結構つまらないものになってしまうような気がします。
だからなのでしょうか、そんな光景を見ても、まだ「あそこで飲んでみたい」とわたしは思っています……
【追記】
2007.08.16
五山送り火
地方版かも知れませんが、NHKで京都・五山送り火(大文字焼き)の中継番組を見ることができました。
お盆に里帰りした霊魂が「あの世」に帰る姿を見送ろう、そんな行事が京都の街を挙げて行われること(街中はライトダウンしている)に、大晦日の「ゆく年来る年」とは違う「おごそかさ」が感じられました。
確かにショー的要素はあるものの、あの五つの送り火が目に出来る場所で暮らす信仰心の無い人であっても、身近な先人の霊を祈ることが習慣になることも考えられる訳で、その継続によって「文化」になってきたのではないかと思われました。
その中継で紹介された(点火の順)
・右大文字:弘法大師堂でおこされた火からすべての行事が始まること。
・妙法(妙と法の文字が2カ所同時に点火される):ある時代に比叡山から迫害を受けた日蓮宗の信徒が生活する集落の人々が、それに負けぬように「南無妙法蓮華経」から妙法の文字を送り火にし、現在もその集落の人々が行事を守っているとのこと。
・舟形:若者たちが担当する最も大きな送り火だそうで、少ない人数で走って点火する。
・左大文字:「大」の文字の書き順に点火されていく。
・鳥居形:点火場所に松明が用意されているのではなく、親火から点火されたものをそれぞれの場所に運んで行って設置する。
など、それぞれのバックグラウンドには「ありがたいお話し」が込められていそうです。
それぞれの特徴が、この行事の裾野を広げようという努力のたまものであることを知り、それを現代の人たちがしっかりと受け継いでいるという姿に感銘を受けました。
お盆という行事にこれまでなじみの無かった身としては「これが日本の故郷(原風景)なのかも知れない」と、テレビに見入っておりました。
ただ本日こちらはこの夏一番の暑さで(明日更新するかは分かりませんが)、午前0時でも30度近くあるような一日でしたので、住んでいるなら別にしても、それを観に行くことは多分ないのではないか、と思います(本当に、その場にいなければ意味がないこと理解していますが)。
2007/08/07
京都のミニシアター&名画座について
2007.07
京都の映画館(Map)
2007.07.21 『サイドカーに犬』
「京都みなみ会館」は東寺の近くにあるので、その町並みからは当たり前のように「あのデッカイ」五重塔が見える訳ですけど、そんな町の風景ってとてもいいものだなあ、と感じ入ってしまいました。
その映画館は、近ごろでは絶滅してしまったと思える名画座の空気を守り続けている劇場です。
時間帯で上映作品を掛け替えており、前の回まで「市川雷蔵特集」をやっていて、それがまた20人以上は入っているんですよ(『サイドカー…』にも20人以上入っていました)。今どき名画座にそんなに人は入らないですよ!
「京都シネマ」というミニシアター系の劇場が烏丸(繁華街)にあるのですが、ここもスゴイ盛況で驚きました。
──以前『長い散歩』、『しゃべれども、しゃべれども』を観ましたが、館内に熱気があるのですよ。
京都は、人口に対する映画館の数が少ないのだろうか?(調べたわけではありません)
はたまた映画好き、それもマニアックなファンが多いのか、娯楽が少ないのか、わたしが通うような映画館なのに人が多いのです。
──大阪(梅田)や高槻はガラガラなんですけどね。
まあ、尺度はいろいろあると思いますが、わたしが感じた映画館の状況からすると、京都にはわたしと同じような偏屈な嗜好を持った人が多いのではないか? という印象があります。
古い人間(オールドタイプ)なのか、珍しモノ好きなのか、世の中に流されたくないと思っている事だけは確からしいと思われます。
別に仲間になりたいとは思いませんが「好きだなぁ、そんな人間が棲む町」って。
変人(?)でも、風変わりでも、迎合的にならずに、生きていける町なんだと思います。
とは言え、京都人気風の底流まではまだまだ分かってないと思いますよ。何せ、体裁と内面の違いがハッキリと違う気質の町ですから……
2007.07.28 『夕凪の街 桜の国』
「MOVIX京都」という新京極の繁華街の映画館で観ました。
京都で最も賑わう映画複合施設だけあってガキや若者に圧倒されましたが、本作の上映シアターだけはカサカサとした空気(落ち着いた年齢の観客が多い)が漂っていました。それでも数えるのが面倒になるくらい(30人以上)入っていました。
高槻のTOHOシネマズは先日閉館し、施設を近所の松竹系の興行会社に譲渡しました。統合されてからの成績はとても良さそうな印象です(夏休みだしね)。
話題作を売りにする映画館という商業施設の成否は、地域の人口に比例してしまうものでしょうから、現在がおかしいだけでいずれまた淘汰されていくと思われます。
そんなあおりを食わされるばかりのミニシアター系映画はどうすればいいのだろうか?
田舎へ行くほど観る機会が減ってしまう現状(やっていても期間が短い等)の打破には、オンデマンドレンタルが実現すれば非常に有効なのでは? と思われます(単に自分が便利なだけ?)。
──だって、こっちにはTSUTAYA恵比寿ガーデンプレイス店みたいなレンタル店ないですから、オンラインでお願いしますよ!
映画館という場は大切なのですが、観られなくてはどんどん興味が薄れていってしまうと思うので、オンデマンドレンタルで関心をつないで映画館にも来てもらう。
そんな状況になってくれるとわたしはとても便利だと思うのですが、よけいにミニシアターはあおりを受けてしまうのかも知れませんね……
ガンバレとか言いながらも、これは背信的な願望なのかも知れません。
京都の映画館(Map)
2007.07.21 『サイドカーに犬』
「京都みなみ会館」は東寺の近くにあるので、その町並みからは当たり前のように「あのデッカイ」五重塔が見える訳ですけど、そんな町の風景ってとてもいいものだなあ、と感じ入ってしまいました。
その映画館は、近ごろでは絶滅してしまったと思える名画座の空気を守り続けている劇場です。
時間帯で上映作品を掛け替えており、前の回まで「市川雷蔵特集」をやっていて、それがまた20人以上は入っているんですよ(『サイドカー…』にも20人以上入っていました)。今どき名画座にそんなに人は入らないですよ!
「京都シネマ」というミニシアター系の劇場が烏丸(繁華街)にあるのですが、ここもスゴイ盛況で驚きました。
──以前『長い散歩』、『しゃべれども、しゃべれども』を観ましたが、館内に熱気があるのですよ。
京都は、人口に対する映画館の数が少ないのだろうか?(調べたわけではありません)
はたまた映画好き、それもマニアックなファンが多いのか、娯楽が少ないのか、わたしが通うような映画館なのに人が多いのです。
──大阪(梅田)や高槻はガラガラなんですけどね。
まあ、尺度はいろいろあると思いますが、わたしが感じた映画館の状況からすると、京都にはわたしと同じような偏屈な嗜好を持った人が多いのではないか? という印象があります。
古い人間(オールドタイプ)なのか、珍しモノ好きなのか、世の中に流されたくないと思っている事だけは確からしいと思われます。
別に仲間になりたいとは思いませんが「好きだなぁ、そんな人間が棲む町」って。
変人(?)でも、風変わりでも、迎合的にならずに、生きていける町なんだと思います。
とは言え、京都人気風の底流まではまだまだ分かってないと思いますよ。何せ、体裁と内面の違いがハッキリと違う気質の町ですから……
2007.07.28 『夕凪の街 桜の国』
「MOVIX京都」という新京極の繁華街の映画館で観ました。
京都で最も賑わう映画複合施設だけあってガキや若者に圧倒されましたが、本作の上映シアターだけはカサカサとした空気(落ち着いた年齢の観客が多い)が漂っていました。それでも数えるのが面倒になるくらい(30人以上)入っていました。
高槻のTOHOシネマズは先日閉館し、施設を近所の松竹系の興行会社に譲渡しました。統合されてからの成績はとても良さそうな印象です(夏休みだしね)。
話題作を売りにする映画館という商業施設の成否は、地域の人口に比例してしまうものでしょうから、現在がおかしいだけでいずれまた淘汰されていくと思われます。
そんなあおりを食わされるばかりのミニシアター系映画はどうすればいいのだろうか?
田舎へ行くほど観る機会が減ってしまう現状(やっていても期間が短い等)の打破には、オンデマンドレンタルが実現すれば非常に有効なのでは? と思われます(単に自分が便利なだけ?)。
──だって、こっちにはTSUTAYA恵比寿ガーデンプレイス店みたいなレンタル店ないですから、オンラインでお願いしますよ!
映画館という場は大切なのですが、観られなくてはどんどん興味が薄れていってしまうと思うので、オンデマンドレンタルで関心をつないで映画館にも来てもらう。
そんな状況になってくれるとわたしはとても便利だと思うのですが、よけいにミニシアターはあおりを受けてしまうのかも知れませんね……
ガンバレとか言いながらも、これは背信的な願望なのかも知れません。
2007/08/05
そうだ、汗をかきに京都へ行こう──嵐電沿線
2007.08.04
【京都府】
蚕ノ社(Map)
奈良や瀬戸内などを挟んで、もう一ヶ月ぶりくらいになる京都散策です(映画を観に来てましたが)。
今回は少し北に戻って、四条大宮から嵐山までを走る(支線が北野白梅町に延びている)京福電鉄嵐山線(略して嵐電)沿いを散歩です。
嵐電沿線でこれまで紹介してきたのは、四条大宮(壬生寺)、太秦広隆寺(広隆寺)、嵐山。
北野線では、御室仁和寺、妙心寺、龍安寺、等持院、北野天満宮になります。
今回は、広隆寺から四条大宮の間を歩きました。
蚕ノ社(かいこのやしろ)という駅近くに、木島(このしま)神社という歴史の古い社があります。正式名称は「このしまにますあまてるむすびのやしろ」というらしく(正確か分かりません)、古くから天皇家に縁があったようです。
この森を「元糺の森(もとただすのもり)」と言うそうで、下鴨神社の「糺の森」より歴史は古いようです。
しかし、正式名称があるにもかかわらず、境内にある蚕養(こがい)神社に通称を乗っ取られている事からすれば、庶民の信仰は枯れているようです(社務所もありません)。
ここに、三柱(みはしら)鳥居という、足が三本あって上から見ると三角形の鳥居があります。
調べてみましたが、どうも有力な説は出ていないようです。そんな写真を見ていて、対馬(長崎県)で見たことあるような気がしてきました。
そんな場所柄と、時代の古さを考えて想像を膨らませると、歴史小説が思い浮かんでくるかも知れません。わたしには無理ですが……
嵐電(Map)
上の写真は、三条通の中を走る路面軌道部分の山之内駅です。
ホームの安全地帯部分が非常に狭く、軌道部分は電車が来なければ車が走っていいわけで、両側にトラックが走る時など怖いだろうと思いましたが、やはり皆さん電車が来るまで歩道側で待っているようです。
ここは、横断歩道の押しボタン信号がありますが、無いところでも運転者は融通を利かせてくれるようです。
そういう面に関して、関西は寛容に思われます。と言うか、どこからでも人が飛び出してくるのは当たり前の無法地帯であると言った方が正しいかも知れませんし、わたしも車のすき間をぬうように車道を平気で渡れるようになりましたもの……
いやー、それにしても京都の夏は暑いです。
とは言え「明日の大阪地方の予想最高気温は33度で平年並みの予想です」ですから、当たり前のようです。
近所でダラダラ汗かくのなら、京都で汗をかいた方がまだカタルシス(満足)を得られるのではないだろうか、というところで
「そうだ、汗をかきに京都へ行こう!」なのですが、そんな気持ち分からないだろうなぁー。
電気温泉気持ちよさそうでしたが、このあとの帰り道でも汗をかきそうなのでやめときました……
【京都府】
蚕ノ社(Map)
奈良や瀬戸内などを挟んで、もう一ヶ月ぶりくらいになる京都散策です(映画を観に来てましたが)。
今回は少し北に戻って、四条大宮から嵐山までを走る(支線が北野白梅町に延びている)京福電鉄嵐山線(略して嵐電)沿いを散歩です。
嵐電沿線でこれまで紹介してきたのは、四条大宮(壬生寺)、太秦広隆寺(広隆寺)、嵐山。
北野線では、御室仁和寺、妙心寺、龍安寺、等持院、北野天満宮になります。
今回は、広隆寺から四条大宮の間を歩きました。
蚕ノ社(かいこのやしろ)という駅近くに、木島(このしま)神社という歴史の古い社があります。正式名称は「このしまにますあまてるむすびのやしろ」というらしく(正確か分かりません)、古くから天皇家に縁があったようです。
この森を「元糺の森(もとただすのもり)」と言うそうで、下鴨神社の「糺の森」より歴史は古いようです。
しかし、正式名称があるにもかかわらず、境内にある蚕養(こがい)神社に通称を乗っ取られている事からすれば、庶民の信仰は枯れているようです(社務所もありません)。
ここに、三柱(みはしら)鳥居という、足が三本あって上から見ると三角形の鳥居があります。
調べてみましたが、どうも有力な説は出ていないようです。そんな写真を見ていて、対馬(長崎県)で見たことあるような気がしてきました。
そんな場所柄と、時代の古さを考えて想像を膨らませると、歴史小説が思い浮かんでくるかも知れません。わたしには無理ですが……
嵐電(Map)
上の写真は、三条通の中を走る路面軌道部分の山之内駅です。
ホームの安全地帯部分が非常に狭く、軌道部分は電車が来なければ車が走っていいわけで、両側にトラックが走る時など怖いだろうと思いましたが、やはり皆さん電車が来るまで歩道側で待っているようです。
ここは、横断歩道の押しボタン信号がありますが、無いところでも運転者は融通を利かせてくれるようです。
そういう面に関して、関西は寛容に思われます。と言うか、どこからでも人が飛び出してくるのは当たり前の無法地帯であると言った方が正しいかも知れませんし、わたしも車のすき間をぬうように車道を平気で渡れるようになりましたもの……
いやー、それにしても京都の夏は暑いです。
とは言え「明日の大阪地方の予想最高気温は33度で平年並みの予想です」ですから、当たり前のようです。
近所でダラダラ汗かくのなら、京都で汗をかいた方がまだカタルシス(満足)を得られるのではないだろうか、というところで
「そうだ、汗をかきに京都へ行こう!」なのですが、そんな気持ち分からないだろうなぁー。
電気温泉気持ちよさそうでしたが、このあとの帰り道でも汗をかきそうなのでやめときました……
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