2006.10.21
御室仁和寺、等持院—京都府
仁和寺も修学旅行で印象の良かったところです。
人が多いのに落ち着けるって何でだろうと、座り込んで観察しました。
それはきっと境内の広さにあるようです。
修学旅行の群れが見えているのに、そんな奇声がこちらまで届きません。
間にある木々や、風のながれで遮られているようです。
この時の印象は、小説などで見かける「ふと目を向けたその先に、遠巻きながら二人が言い争っている様子がうかがえた」とは、こんな感じか。
そんな空間的ゆとりを考慮した設計となったのも、昔は御所であったと考えれば納得できます。
ここ等持院は足利氏の菩提寺で、思わず「テレビで見た」とつぶやいてしまった、足利一族の「木像」が奉られているところです。
質素で落ち着きがあるのは金閣を造った反省からでしょうか。
入口正面の「だるま絵」も、どちらかというと困り顔に見えるところが好きです。
禅宗の開祖である達磨大師を描いた絵は、天龍寺にもあります。
足利時代の日本が禅宗と出会ったことが、今日までの日本の宗教観の方向性を、ある意味で決めたのではないか? と思ったりするようになってきました。
日本全体の定義づけは無理でも、ここ京都の素地にはなっているのではないだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿